今年創立54年目を迎えるひまわり書道教室。
ここでは、創立者である斧薫風と
私斧玉蘭の書道作品を展示しております。
仮名文字、漢字、古典など
日本の歴史と伝統を感じられる作品の数々。
また、私が共感し感銘を受けた言葉を書き
それぞれの作品には解説を付けております。
まだまだ未熟な作品もございますが
日本の伝統文化である書道をご覧頂ければ
幸甚です。
ひまわり書道教室創業者
斧 薫風作品
万葉集
こもりくの はつせの山の
山のまに いさよふ雲は
妹(いも)にかもあらむ
柿本人麻呂(662年〜710年)
あおによし ならのみやこは
咲く花の にほふがごとく
今まさりなり
小野老(不明〜737年)
月よみ (つくよみ)の 光にきませ
あしひきの 山きへなりて
遠からなくに
湯原王
何となく今年はよい事あるごとし
元日の朝晴れて風なし
石川啄木
(1886年〜1912年)
新古今和歌集臨書
関戸本古今集臨書
ほのぼのと
はるこそそらに
きにけらし
あまのかぐやま
かすみたなびく
後鳥羽院
(1180年〜1239年)
あさみどりすみわたる大空の
ひろきをおのが心ともがな
明治天皇(1852年~1912年)御製
春さらば かざしにせむと
わが思ひし 桜の花は
散りにけるかも
斧玉蘭作品
今日もまた心の鉦を打ち鳴らし
うちならしつつあくがれてゆく
石川啄木(1886年〜1912年)
万葉集
よしのなる なつみのかはの
かはよどに かもそなくなる
山かげにして
湯原王
もみぢせぬ ときはの山に
すむしかは おのれなきてや
秋をしるらむ
大中臣能宣(921年~991年)
あらざらむ このよのほかの
おもひでに いまひとたびの
あふこともがな
和泉式部(976年~1030年)
みかきもり衛士のたく火の
よるはもえひるは消えつつ
ものをこそ思へ
大中臣能宣朝臣(921年~991年)
身心脱落
道元禅師(1200年〜1253年)
だいしらず
よこぐものかぜに
わかるゝしのゝめに
山とびこゆる はつかりのこえ
しらくもを
つばさにかけてゆくかりの
かどたの面の
ともしたふなる
西行(1118年~1190年)
ありまやまゐなのささはら
風吹けば
いでそよ人をわすれやはする
大弐三位
ほととぎすなきつるかたを
ながむれば
ただありあけの月ぞのこれる
後徳大寺左大臣(1139年〜1191年)
集空海書 般若心経
こひしねと するわざならし
むばたまの よるはすがらに
ゆめにみえつゝ
古今集和歌集526
なみだがは まくらながるゝ
うきねには ゆめもさだかに
みえずぞありける
古今集和歌集527
しのぶれば こひしきものを
人しれず おもふてふこと
たれにかたらん
古今和歌集519
なき人の やどにかよはゞ
ほとゝぎす かけてねにのみ
なくとつげなむ
古今和歌集855
母
十億の人に
十億の母あらむも
わが母に勝る
母ありなむや
暁烏敏(1877年〜1954年)
西郷隆盛(1828年〜1877年)
除夜
白髪衰顔非所意
壮心横剣塊無勲
百千窮鬼吾何畏
脱出人間虎豹群
髪が白くなったり、顔にしわが寄ったりする事は
気にするところではない。
いきいきとした生命力を持ち
どのような悪いことが押し寄せても畏れることはない。
虎や約の群れを脱け出して来た人間は
何事にも動じない精神の修養は出来ている。
人無気節不可
処患難無涵養
不可処患難
人は気節と涵養がなければ患難に対処することはできない。
耐雪梅花麗経霜楓葉丹
如能識天意豈敢自謀安
雪の厳しさに耐えて梅の花は美しく咲き
霜の厳しさを経て楓の葉は鮮やかに赤くなる。
もしそのように自然の摂理をしっかり捉えることができたら、
どうして個人の安寧をのみ追い求めるようなことをしようか
幾歷辛酸志始堅
何度もの辛苦しい経験を経てはじめて
人間の志は堅固になってゆく
武士道
日本の武士道とフランスの騎士道は
人類の神に匹敵する。
フランス小説家・政治家アンドレ・マルロー(1901年~1976年)
運命と婚姻して自分の敗北から
一つの勝利を作り上げた
(交響曲第5番)
ロマン・ロラン ベートーヴェンの生涯より
ベートーヴェン
(1770年〜1827年)
無常
無常とはイコール不条理で不合理。
僕は悲しみに喜びを見出す
悲しみは笑いに勝る
天使は悲しむ者の近くにいる
フィンセント・ファン・ゴッホ
(1853年〜1890年)
試錬を耐え忍ぶ人は幸い
新約聖書ヤコブの手紙1章12節
徒然草 第百六十七
一道にも誠に長じぬる人は
自ら明らかにその非を知る故に
志常に満たずして
終(つい)に物にほこる事なし
吉田兼好(1283年〜1352年頃)
行く河の流れは絶えずして
しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて
久しくとどまりたる例なし。
世の中にある人と栖と、又かくのごとし。
鴨長明(1155年〜1216年)
晴れてよし
曇りてもよし
富士の山
もとの姿は
変わらざりけり
山岡鉄舟(1836年〜1888年)
自分に厳しくしていれば
本当の和やかさで
他人に接する事ができる
佐藤一斎
(1772年~1859年)
足どり
見知らぬ人の
会釈をうけて
こちらも丁重に会釈をかえした
二人のあいだを
ここちよい風がふいた
二人は正反対の方向へあるいていった
地球を一廻りして
また出会うつもりの足どりだった
竹中郁(1904年~1982年)
「素誠」 南洲翁遺訓より
悔恨と沈黙を行っている生命が
昔の人が言う「誠」のある生命。
オンライン講座テンミニッツTV
「ベラスケスのキリスト」を読み解くより
「勇気」
ただただ突き進む。勇気が全ての矛盾を
融合してくれる日が来る。
執行草舟『「憧れ」の思想』より
「未完」
人間は挑戦する生命に価値がある。
価値ある人の人生はすべて未完。
執行草舟『悲願へ』松下幸之助と現代より